初めてのPC水冷化(6) - アップグレード
初めての水冷化から約 1 ヶ月。
安定稼働してとても静かなので、以前よりゲームへの没入感が高まりました。
さて、安定稼働しているのに飽き足らず、水温を計ってみたいなーとかもっと冷やしたいなーとかいう欲求から、システムアップグレードをもくろみます。
あと、リザポンがケース外に飛び出ていて見栄えが悪いので、ミニタワーの中に収めます。
追加・交換パーツ
- フロント吸気ファンを 2 発 → 3 発に増設
- 水温計 with 流量計
- ラジエータ追加(120mm だけど 2 層構造) + ファン 2 発
- リザーバ交換シリンダー
- 追加フィッティング
- ナノダイヤモンドグリス
今回も主要部品は AliExpress
の Bykski ストア
から購入しました。
フロント吸気ファンの増設
使っているのが Tharmaltake の VERSA18 というミニタワーです。
120mm ファンならフロント側に 3 つインストールできる、と説明書に書いていましたが USB のケーブルなどが干渉してキツキツだったので 2 つにしていました。
Amazon のレビューを見ていたら、「がんばれば 3 発入るよ、がんばれば!」とのこと。
そこで格安の 3 連ファンを入れてみたところ、なんとか突っ込むことができました。
でもちゃんと閉まっていない気がする。
水温計
水路内の温度を監視するために追加します。
他の部品と合わせて、Bykski 製にしました。
これも AliExpress の Bykski ストア で購入しています
Amazon でも扱っているみたいですが、お高いです。
ラジエータ
現状の 240mm ラジエータで十分冷えていると想いますが、ケース内にまだ余裕がありそうだったので背面吸気で 1 つ追加します。
スペースの制限で 120mm ですが、厚さは 2 層分のタイプです。単純にラジエータ容量でいえば 240mm ラジエータに匹敵します。
単純計算どおりにはならないかもしれませんが、容量が倍増することでさらなる冷却効果を期待。
リザーバ交換シリンダー
よく調べずに買ったリザポンの高さがギリギリだったので、ケース外に設置していました。
AliExpress の Bykski Store を眺めていたら、リザーバシリンダーのみ販売していたので同型のショートタイプと交換。
これでケース内にスッキリ収められそう。
中に入れるとケース内温度が悪化しそうですが、そこは追加のラジエータとファンに期待。
クーラント
初回に入れていた車用クーラントはエチレングリコールを主成分としているので、その毒性から廃棄がちょっと面倒。
探してみると車用クーラントや床暖循環水でもプロピレングリコールを主成分としているものがあったのでそちらをチョイス。
本来の用途はオートバイの冷却水で、55%希釈済みのものです。
これなら無添加でドブドブ入れられます。→ 無添加だめでした。後述。
ナノダイヤモンドグリス
水路更新にあたってほぼ全分解するので、CPU と GPU のサーマルペーストも塗り直します。
熱伝導性に優れ、非導電性のスグレモノ。
サーマルペーストにしてはちょっと高いですが、1,300 円くらいなら無理なく出せる金額です。
冷却効率に期待です。
アップグレード結果
温度上昇
いつもどおりMSI Kombustor で 1 時間後の温度を計測。
- (GL) msi-02(PhisX4 GPU - hard)
- 2560x1440
- 室温 28℃
- ファン PWM25%
の条件で、1 時間後の温度を計測。
条件 | GPU | GPU クロック | CPU |
---|---|---|---|
更新前 | 74℃ | 1920 MHz | 62℃ |
更新後 | 57℃ | 1950 MHz | 47℃ |
差 | -17℃ | +30MHz | -15℃ |
なんと、期待以上の冷却効果!
サーマルペースト、ラジエータ、クーラントと変更箇所が多いので何が一番聞いているのかはわかりませんが満足の行く数字です。
特に GPU 始動時に指す最初の温度がは 54℃ とかだったのが、50℃ 以下になりました。
これはサーマルペーストが効いているのかも。
GPU クロックは、温度が高くなると自動で下がっていきます。
最終的な温度が低いほど GPU クロックを高いまま保てます。
ちなみに、45 度未満なら 1980MHz と最も高いクロック数を出せます。
流量
ポンプは PWM 制御で 40%で動かしていたのですが、なんとアップグレード後は流れず!
クーラントの粘度?が原因でポンプがパワー不足なようなのです。
100%出力でようやくちょろちょろ流れ出しました。
温度が低いと流量も低い様子・・・このままだと冬に始動できなそう。
水路から 500cc ほど抜き取り、精製水を補充して希釈したところ、流速が 2 倍くらいになりました。
ちなみに最初にクーラントは 1000cc くらい入れたかな。
動作音
ファン
PWM 設定 25%、870~900rpm くらい。
このくらいなら 1m 近く離れていればほとんど音はしません。
ポンプ
PWM 設定 40%、1450rpm 前後。
PG55%の高濃度の場合は 100%にしてもほとんど音がしません。
熱伝導率を上げるため希釈したので、40%くらいの出力にすれば流量を確保した上で静かです。
流量計
流量計の音。
息を吹きかけたときはぶーんという結構な音がなりましたが、空気ではなく液体がちょろちょろ流れている分にはほとんど音がしません。
ほとんど、というかまったく聞き取れませんでした。
水温・流量計
エア抜きができていればクーラントが流れている様子ではどのくらいの速度で流れているのか、それとも止まっているのかがわかりません。
流量計を付けたことで、客観的にわかるようになりました。
水温計も見てると面白いです。
水温と流量をチェックしてみると、水温が低いときよりも高いほうが流量が多くなります。
温度でクーラント成分の粘度が変わるんでしょうか。
ちなみに水温図るだけならフツーの温度計があればいい
単純に温度図るだけなら、リザーバーに温度計ぶっ刺すだけで事足ります。
放ったらかしにしていた、イマイチ使いみちのない料理用温度計が初めて役立ちました。
販売終了品で、変な価格になっていますが、1,000 円くらいで買えると思います。
まとめ?
アップグレードすることでさらなる冷却性能を得ることができました。
アップグレードできるのは本格水冷ならではの楽しみ方ですね。
沼でもあるが・・・